会社で電話応対をしていますと、かかってくるのが迷惑な勧誘電話です。最近減ったように感じるのは、景気の影響なのか私の対応のおかげなのか不明ですが、一時期は非常に多くて困ったものです。
そんななかで、だいたいの対応方法が身についてきましたので、ここで情報展開してみます。パターンを知っていると対応できますし、いちいちイライラするよりも、観察日記的に調査するぐらいの心持ちですとストレスがたまりにくいですよ。
〇迷惑電話の内容は?
職場にかかってくる迷惑な勧誘電話は、統計を取ったわけではありませんが、8~9割が不動産投資(人生設計などと言ってくる場合も…) です。残りが転職のスカウトですね。
今回は不動産投資の勧誘電話を撃退する我流の方法を紹介することにします。
〇根本的な解決策
根本的に撃退しようとすると、その勧誘する業者を業務停止状態に追い込むぐらいしか方法がありません。しかも、電話をかけてくる業者すべてを業務停止にする必要があり、現実的ではありません。実際に私はそこまでやらないので(苦笑)今回は触れませんが、対処療法的な撃退方法と業務停止命令が下りる条件が関わってきますので、後に述べます。
〇対処療法的な対応策
ここでは、私のような技術職で、電話をかけてくるのは顔見知りの業者さんに限られる、という状況をベースに書きます。このあたりはチューニングする必要があると思いますが…。
★基本的なスタンス
・相手の名前と要件を確認する・要件を言わない者は取り次がない
・勧誘だと言ってきたら『かけてこないでください』と断る
・こちらの部署名や名前はできるだけ言わない
このスタンスについての解説です。法律上の問題で、不動産業者は『勧誘の前に会社名・担当者氏名・勧誘を行う旨を告げずに勧誘』が禁じられています。また、勧誘を拒絶しても勧誘を続けることも禁止されています。
ですので、相手は会社名・要件を言いたくない状態です。このことは頭に入れておいた方が良いですし、そこを突いていけば、面倒な相手だと思われて、じわじわと迷惑電話が減ってきます。
また、このような勧誘業者は、上記のような禁止行為をしている場合に追跡されて業務停止を喰らわないように、非通知設定で電話をかけてくることが多いです。非通知設定で電話をかけてくる業者なんて普通ではないので、こちらは会社名を伝えるだけで大丈夫です。
★分かりやすい例
分かりやすいのは、会社名と氏名を名乗って〇〇さんいらっしゃいますか?と聞いてくる例です。まだまともな不動産業者であれば、勧誘の電話であることを伝えてくる場合があります。
こういう場合は『業務に関係ない内容はお繋ぎできません。かけてこないでください ガチャン★』でOKです。相手の反応を確認する必要はありません。個人的にはガチャ切りを推奨しますが…。
★名乗ってこない例
『■■(苗字)ですけど、〇〇(こちらの人間)いらっしゃいますか?』と会社名を名乗ってこないパターンがあります。こういう場合は、会社名と要件を聞きます。今まであった返答としては、素直に勧誘の旨を伝えてくるパターンと
『個人的な電話だから言えない』
『言う必要が無い』
『繋がないと、あなた怒られますよ』
というのがありました。困らずに、全く同じトーンで『どのようなご用件でしょうか?』を延々と繰り返せばOKです。個人的な電話だから、を押されれば、名前を聞き直して『個人的な電話でしたら、会社の電話を使うのは不適ですので、本人より掛け直しさせます』と伝えればOKです。繋がないとあなたが上司に怒られますよ?などと凄まれても『要件を言わない者は繋ぐなと強く言われております』と答えればOKです。だいたいの場合は切られます。
相手が言葉に詰まれば、業務に関係の無い話はお繋ぎできませんと切ればOKです。
〇開き直って取り次ぐように言ってくるパターン
部署名を言わずに、〇〇さんいらっしゃいますか?代わってください、と繰り返してくる場合があります。部署名を聞いても、〇〇さんに代わってくださいの一点張り。最初にこちらから会社名のみ伝えている場合であれば、こちらは代表番号になるので、部署が分からないとお繋ぎできません、という回答も可能です。
仮に、正しい部署名を言ってきたら要件を聞くパターンに移行するのも良いでしょう。
〇ミスって取り次ぐような回答をしてしまった場合
気付かずに、少々お待ちくださいと答えてしまうこともあります。その場合は、めざましテレビの星占いで12位の人に『ごめんなさぁ~い』って言うテンションで
『申し訳ございません。本日、〇〇出張にて不在です』
と言えば、割と信用してくれます。
★対応した人の名前を聞き出そうとするパターン
たとえば、〇〇は不在です、と回答した際に、対応してくれたあなた(=私)の名前を教えてください、と聞かれることがあります。これには答えてはなりません。標的が自分になります。全くいないレア苗字を適当に答えるか、お答えできません、の一点張りでもよいでしょう。
★関係会社を装って電話をかけてくるパターン
最近増えてきた厄介なパターンです。関係会社や、社内の部署名を装ってくる場合があります。この場合は、以下の特徴があります。
『お昼に着信履歴があった折り返しなのですが、誰からか不明なんです』
『先日問い合わせいただいていたのは、名前が出てこないのですが、30~40代の主任(課長)の人だったのですが、心当たりはありませんか?(名前を聞きたい)』
どういうやり取りが過去に有ったか聞いても答えてくれない
こういう場合は以下で終了します。
『あ~今、該当しそうな人が不在なので、確認してすぐに電話させるようにします。ありがとうございます!』
以上です。ありがとう、と言われると、人間の反応上、追求しにくい心理を利用します。
こちらからかけたという設定上、電話番号は分かるはずなのでこれでOKです。
★だんだん慣れてきたら
相手の反応とかをチェックできたり、あえてリズムを崩す作戦もできます。
例えば、普通であれば相槌を打つタイミングで打たず、ワンテンポ遅らせると、『(あれ?相手から反応が無い… あぁあった)』と微妙な空気になります。で、相手の次の話始めのタイミングに被せるように『業務に関係ない話は…』と話始めると、相手が話をするのを止めて、かつ反応しきれないので一方的な展開になります。これでガチャ切りをすれば、相手の耳をクリーンヒットできますが、そこまでやるかは任せます。
〇ちなみに
電話をかけてくる担当者の半分以上は、丁寧語ができていなかったり、語気が荒かったりします。そういう輩は基本的に上記のような迷惑で悪質なパターンであることが多いです。語気が荒く、怒りの感情を感じ取らせながら売り込んで売れるわけがないと思うのだが…。
逆に、比較的丁寧な言葉遣いの人は、ルールに則った対応であることが多く、こちらも普通に対応して、普通にお断りすることが多いです。
あと、共通していることは、事務所に何人も電話対応者がいるのか、後ろが騒がしいことですね。そうだったらかなりの確率で怪しい勧誘電話だと思って構わないです。
〇最後に
最初に、こちらの会社名だけを伝えるという、マナー上は良くないパターンになります。これは、私の部署が技術系で、知っている業者さんとやりとりすることがほとんど、という特殊性がなせる技かもしれません。
仮に、知っている業者さんに上記のような応対をしてしまったら、迷惑電話が多くて…と素直に謝れば大抵の場合は大丈夫です。相手も同様に困っていることが多いので…。
そもそも論として、本当に儲けの出やすい案件であれば、絨毯爆撃で電話する必要などないはずです。そんなことをする前に売れてしまうと思うのです…。また、こんな電話をかけて売り上げに結びついているのだろうか???と不思議に思います。電話代でもバカにならないと思うのですけれど…。このあたりの裏側はちょっと知ってみたい気もします。
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